さて今日はチョット内容を変えて身体操作の説明を書いてみます。
ダンスだけではなく色んな事に共通するものですので是非参考にして貰えたらと思います。
ダンスではターンをします。ピルエットやピケ、シェネなど様々なターンが有りますがターンを上手く出来ない人、特に初心者で有りがちなのが
「見本となる人や足元ばかりを見て視線が変な方向に行っている」
と言うものです。
人間は行動を起こす時に目で物を捉えてから行動を起こします。例えばTVのリモコンを取ろうとする時なんかもリモコンを目視してから手を伸ばします。道路や廊下を曲がる時も方向を確認してから体の向きを変えます。
人間は目の動きから行動がスタートし目の動きに体が拘束されるのです。
試しに顔を正面に据えた状態で眼球だけを動かし右を見ます。眼球が右に行った状態をキープしながら首を左に向けて見て下さい。
出来ました?
出来ない筈です。
じゃあ何で上記の様に視線が変な方向に行くとターンが出来ないのか?見本の人が左側に居るとします。自分は慣れてないからと言ってその人を目で追います。でもターンは右回転をします。ターンの時は回転方向に首を切らなければなりません。
つまり自分で首を切れない状態にしている為ターンが出来なくなっているのです。足元を見る場合も同じ原理です首が切れなくなってしまうんです。
格闘技やマジックにも応用出来ます。相手の視線を誘導し反対方向で何かを行う。視線を誘導すると言う事は相手の眼球を拘束していると言う事なので相手は簡単に反対を見れません。
じゃあ逆を考えましょう。誰かに何かを教える時。今度は相手の視線を自分もしくはテキストに誘導します。そこからレクチャーを開始します。教え方の下手な人は生徒がそっぽを向いてる状態で話をしているんですね。それでは何も伝わりません。シッカリと向き合う事が大事。身体操作の面から考えると少しは納得出来る所も出て来る筈です。
目から行動がスタートするので例えば高く飛びたいなら上を見る。しゃがもうとするなら下を見るって感じになります。良く「二階の窓を見ながら飛びなさい。」って説明するのはそう言う事です。
きっとこれは「目標を持ちなさい」って事にも通じると思います。目標を作る事で心の視線を上向きにする。だから漠然とでは無く具体的な目標設定が大事なんです。ただ「お金持ちになりたい」ではなく「年収1000万になりたい」の方が視線の高さをリアルに感じるからです。
目はとても大切で「目は口程に物を言う」と言われる様に表現の世界ではかなり重要となって来ます。(ダンスの様にセリフが無いものは尚更)
なので島名はレッスンの時に「鏡をシッカリ見なさい」と指導します。鏡越しで自分と向き合う。これによりターンの首も切れやすくなるし、手や足の動きを観察出来る。観察する事で良い部分や悪い部分が浮き彫りになる。だから上達も早くなる。
身体操作の説明などと言っておきながら色々書いてしまいましたがたまにはこんな事も書いてみたいと思います。